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~演劇とアイドルと何かと~

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チラシなんていらねえよ、夏

*劇団鹿殺し 路上パフォーマンス 新宿駅東南口(「GAP」の近く) (2009.6.3)


先のエントリーの芝居を見た帰り、新宿駅前にさしかかったところ、まさに始まろうとしていたのです。

この劇団のパフォーマンスを見るのは初めてなのですが、支持を得るというのはわかりますよね。


別に演劇に限らないのですが(このパフォーマンスは演劇ではないし)、表現活動をする、ということは、積極的にどんどん恥をかきにいく、ということです。音楽でも小説でも絵でも立体でも批評とか学問(あれも表現活動だよ)でも。自分の無知とか至らなさとかを明るみに出す、ということが必ずついてまわる。そこに迷いのない人たちはまずそれだけで強いのですが。

一方でやっていることがが独善的にならないための視点はやはり不可欠で、それがいちばん難しかったりするのだけれども。勢いにまかせただけの歌とダンスを、他者に届きうるエンターテイメントとして成立させているのは、自ら歌い踊る座長・菜月チョビの俯瞰したポジションゆえでしょう。勢いのみでねじふせるタイプのパフォーマンスの合間に、瞬時に「落ち着いた司会のお姉さん」となって適切なMCをよどみなく伝え、再び馬鹿な歌とダンスに入ってゆく。恥を晒す自分たちを突き放して見るという、勢いしか持っていない人にはできない芸当。だから、それをどういう衣装で行なえば格好いいかもよくわかっているし、押し引きのバランスも良い。理屈を口にしなくたって、知性を見せつけることはいくらでもできるのです。


基本的には宣伝活動なのだと思います。小劇場系の劇団のチラシには、わかりやすいインパクトが必要なのでないかなあと、ここのところ考えていたのですが、この10分間のパフォーマンスは、鹿殺しという劇団の存在を一見さんに提示するにはとても効果的であったのではないか。やってることはノリと勢いだけで、どういう演劇をやる団体なのかはよくわからないのだけれども、なんだか楽しいインパクトだけは残してゆく。

それで充分です。

もとよりA4サイズのチラシにいくら団体のコンセプトやらあらすじやらを書き込んだって、存分に伝えられるわけなどない。むしろ文字説明が勢いを削いでしまうことだって少なくない。よくわからないけど、インパクト。初めての人を呼び寄せるなら、そちらの方がきっといい。

劇場に足を運んで見るまでは劇団への評価なんてわからなくて、それ以前に、知り合いでもない人を劇場まで呼ぶことのハードルがまず高い。それなら宣伝に盛り込むべきは些細なこだわりなどよりも、気にさせる何か。人を巻き込んで去ってゆく何か。その何かは確実に感じさせるパフォーマンスでありました。
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