もう安心 

~演劇とアイドルと何かと~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「みんなの夢が叶いますように!」

*TOKYO IDOL FESTIVAL 2010(2日目) 品川ステラボール他 (2010.8.8)

2010_8_8_tif_vanibi 2010_8_8_tif_1


たとえば、かつてのような意味での「国民的アイドル」を生成しうる環境を現状この国に求めるのは困難ですし、またそうした存在を殊更に是としなければならない意味もそれほどないように思います(だからかつての「国民的」歌ものアイドルと現在の芸能人を比較して現代の何かを批判する、というスタンスはナンセンスかと)。
一方で、「アイドル戦国時代」というフレーズでしばしば表現される近頃の活況は、アイドルたちが広範な層に支持されるような意味での「国民的」たりえないからこそ可能なものであったりもして。

「国民」が平準的に認知・支持できるような対象は、特にテレビのような大規模複製型マスメディアに主導されてこそ生成されやすくなるもの。現在「戦国時代」の只中にいるアイドルの多くが利用しているプロモーションの方法は、そうした既存のスタイルとは幾分異なります。複合施設の広場など各所でミニライブや握手会等のイベントを繰り返し、「現場」に足を運ぶヲタに特化して認知度を高めてゆく彼女たちのやり方は、そもそも一足飛びに「国民的」を志向するような意図を持つものではありません。テレビという大規模マスメディアによる露出主導だった(それが可能だった)プロモーションのスタイルとは性質の違う、ライブ感や現場体験こそが最大の武器となるような売り出し方。そしてその方向性が機能した結果の、「戦国時代」。その今だからこそ、このアイドルの夏フェス(つまり「アイドル現場」のお祭りですよね)TOKYO IDOL FESTIVAL(以下TIF)はよい時期に第一回を迎えたといえそうです。


当初は参加するアイドルの中にハロー!プロジェクト、AKB関連、それからPerfumeらの名前がないことに、いささかの物足りなさを感じていました。メンツ不足ということではなくて、せっかくのアイドルフェスなのだから各方面のアイドルが大同団結してこれ以上ない花火を打ち上げてくれまいか、という希望があったためです。しかしながら結果として今回に関しては、上述のメンバーのいないことがむしろ、このフェスの成功を容易にしていたのではないかと思います。

今回のTIF最大の魅力は、近接した会場でアイドルライブが同時進行で多数行なわれていること、それにこのお祭り会場の中で「そこらへんをアイドルがうろついている」ことです。握手会のようなイベントとも明確に異なるその独特の距離感は、おそらく上述の方々(一堂に会したらどれだけの集客規模が必要なのか予測が難しい)が参加していたら成立しなかったでしょう。参加アイドルの顔ぶれと、決して安くないチケット代(昼夜すべてに参加するためには一日あたり一般で15,000円必要)によってある種、客層の限定が行なわれた結果、会場を埋める観客の人口密度としても無理のないものになり、アイドルと入場客とのこの距離感が実現したといえます。このフェスに次回以降があるならばまた会場や規模も異なってはくるはずですが、今回に限っていえば過ごしやすい理想的な空間であったなと。もちろんそれは、観客のマナーに一定の信頼ができる、という幸せな環境あってこそですが。


もちろん、比較的「世間に知られた」アイドルが参加していないだけのこと、プロのアイドルたちが矢継ぎ早に登場するステージは充分に魅惑的です。各アイドル持ち時間10~20分程度でタイトに展開するショーケース。次のアイドルが登場するまでの転換時間も短く、初開催としてはスムースに進行したのではないでしょうか。
ももいろクローバーは数いる他のアイドルと居並んでもやはり勢いを感じさせるし、3期4期メンバーの馴染んだアイドリング!!!には厚みがある。そして東京女子流があの年齢にして(年齢非公開だけど)有している完成度。成長途上のアイドルたちの、今見ておくべきライブが一箇所に陳列されている稀有な場所。このフェスが創造されたことは間違いなく喜ばしいことです。

2010_8_8_tif_2

「戦国時代」の活況が永続することはありません。今後同じような環境で何年もフェスを打つのは容易なことではないでしょう。けれども、TIFが続いてくれること自体に大変な意義がある。こうした大きな祭りは、この業界が一定以上の熱量を保つためのひとつのシンボル的存在になるでしょうし。長い時間をかけて育てて、それこそ「メジャー」なアイドルグループを振り向かせるようなものになってくれたら。またアイドル及びアイドルファンのひとつの拠り所になってくれたら、と願います。
後夜祭開演遅延のトラブルなどでクレームも多少はあった模様。開催して初めて見える問題点等があるのは避けられないことですし、そこは批判も改善も必要。けれど、まずはこのフェスが開催されたことの貴重さ、それに来年以降の継続祈念を忘れませんように。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://katzki.blog65.fc2.com/tb.php/68-3a29f534
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。